がんの治療にかかる支出
がんを治療するにあたりかかる費用は、選択された治療(手術、抗がん剤、放射線治療等)の治療費の他に、各種検査費用、薬代、入院が必要な場合にはベッド代、食事代、パジャマなど身の回りの日用品などの費用が必要となってきます。
がんの治療費の負担いろいろ
がんの治療費には、公的医療保険である健康保険等が適応になるものと、ならないものがあります。
治療法については、健康保険等による保険診療と、全額自己負担となる自由診療とに分けられます。
いわゆる標準治療は保険で認められている保険診療となり、それ以外の治療法は自由診療となります。
ただし、先進医療として指定されている医療技術では、公的医療保険と併用する混合診療が認められています。
また、先進医療の助成制度を設けている自治体もあります。
【 保険診療 】
日本は「国民皆保険制度」のもと、ほとんどの人が何らかの公的医療保険に加入しています。
この保険の制度では、保険診療として認められた医療費のうち、一部を自己負担として支払います。
自己負担となる割合は年齢により異なり、小学校入学前は2割、小学校入学から70歳未満が3割、70歳以上が2割負担となります。また、加入している健康保険や収入によっても負担割合が変わります。
【 自由診療 】
保険で定められていない医療行為は自由診療となり、費用の全額を負担しなければなりません。
自由診療でしか受けることのできない最先端の治療や薬剤による治療が必要となる場合、保険診療と併用は禁止されているため全ての治療費が全額自己負担となってしまいます。
※東京キャンサークリニックで提供している医療はすべて自由診療となっています。
【 先進医療 】
公的医療保険を適応するべきかを評価中の、厚生労働省が指定した新しい医療技術が先進医療です。
現在104種類の治療法が先進医療と認定されています。評価が得られず指定から外れる医療技術もあるので、必ずしも先進医療イコール最高の医療という訳ではありません。
先進医療の費用負担については、保険診療との混合診療が認められているので、先進医療にかかわる費用は全額自己負担、それ以外は一般の保険診療と同様に扱われます。
具体的な費用相場
がん治療に必要となる費用は、がんの部位、種類、進行程度により異なりますが、平均的な目安費用は、厚生労働省が発表した「医療給付実態調査 平成25年」から算出することができます。
がん治療に必要となる費用を大まかに算出すると、胃がん、結腸がん、直腸がん、肝臓がん、肺がん、乳がん、子宮がんの入院治療で必要となる自己負担費用は、おおまかに約50万~70万となる見込みになります。
がん治療に必要となる費用は、がんの部位、種類、進行程度、また選択する治療法によりその費用は異なります。
例えば手術を受けた場合は、30万から130万円の費用が必要となります。薬物療法では約100万円、放射線治療では約60万の費用が診療点数の総額として算出され、健康保険の負担割合に従って支払うことになります。
さらにここに先進医療や自由診療が加われば、その分の費用が必要となります。
ただし、この金額はあくまでも大まかな平均です。病状や入院期間により変動します。
がん治療に対しての助成制度
がん治療は治療終了後も継続して通院や定期的検査をしたり、再発や転移の際には治療が必要となります。
経済的負担を軽減するために助成制度や支援制度があります。
【 高額医療費制度 】
高額医療制度は1ヶ月にかかった医療費の自己負担額が所定の金額を超えた場合に、超えた差額が返還される制度です。
上限額は年齢や収入により異なります。
【 限度額適応認定証 】
高額医療費制度により、医療費の1ヶ月の上限額が決められていますが、事前に手続きをすることで、上限額以上の支払いを免除される制度があります。これが限度額適応認定証です。保険事業主に申請することにより発行されます。
助成や支援制度についての情報は、各自治体や病院、加入している保険の相談窓口でご相談されるのが確実ですが、利用できる公的な支援制度や民間の支援サービスを無料で検索できるウエブサイトがあります。可能性のある選択肢を、情報として知っておくのに大変役立つサイトです。
★患者・家族、医療従事者が使える がん制度ドック
http://www.ganseido.com/
がん治療の費用負担を理解しよう
がん治療では、治療法により負担する費用は大きく変ってきます。保険診療、自由診療、混合診療、先進医療のことを正しく理解し、さまざまな治療の中から費用面も踏まえ最善となる治療を選択しましょう。
治療費の助成制度をはじめ利用可能な助成や支援を知り、経済的負担の軽減を検討されてみてください。
東京 九段下 免疫細胞療法によるがん治療
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