東京キャンサークリニックでは、患者さまの病状や治療歴、現在の身体的情報などを詳しくお伺いし、一人ひとりに合わせた治療をご提案しています。本ページでは、活性NK細胞療法についての概要・治療の流れ・副作用・費用を説明いたします。
活性NK細胞療法とは
NK細胞の働き
免疫細胞の中でも、がん細胞を直接攻撃できる細胞のひとつが NK細胞 です。NK細胞は自然免疫の一種で、体内をくまなくパトロールし、がん細胞や異常化した細胞を見つけると、他の免疫細胞の指示を待つことなく瞬時に攻撃を開始します。そのため、「がんの殺し屋」とも呼ばれる ナチュラル・キラー細胞(Natural Killer Cell:NK細胞) として知られています。
NK細胞療法の特徴
NK細胞は血液中のリンパ球のおよそ10~30%を占めますが、20歳前後をピークにその活性は徐々に低下していきます。活性の高いNK細胞を増やすことで、がんと十分に闘える自然免疫力を強化する治療が活性NK細胞療法です。この治療では、患者さまの少量の血液からNK細胞を取り出し、体外で活性化・増殖させたものを再び体内に投与します。
NK細胞は分子レベルでがん細胞を見極めて攻撃するため、外科的な切除が難しい浸潤性のがんや、発見されにくい微小ながんに対しても効果が期待できます。
当院では、がんの縮小や病状回復、再発抑制・予防を目的として、特許技術により製造された 活性NK細胞療法(第三種再生医療等 提供計画番号:PC3180295) をご提案しています。
特許技術
東京キャンサークリニックでは、患者さまに負担をお掛けすることなく活性NK細胞療法を受けていただくために、少量の血液から得られたNK細胞を効率よく活性化させ、かつ、増殖させて治療に必要な量の免疫細胞を効率的に得ることができる技術を確立いたしました。
この技術は日本で特許を取得しています(第4275680号)
治療の流れ
2週間ごとに少量の採血と、活性NK細胞の点滴を受けていただきます。
1.初回カウンセリング
初診では、患者さまの病状や治療歴、現在の身体的情報などを詳しくお伺いし、自己NK細胞を使用した治療についてご説明いたします。
2.治療前検査
治療前に次の血液検査を行います。
検査内容は、成人病セット, 感染症, 腫瘍マーカー, CTCカウント, cfDNA濃度, T細胞応答サイトカイン検査になります。
3.治療スケジュール
患者さまから約25mlの血液を採取し、体外でNK細胞を分離・培養・活性化させ、約100×10⁷個まで増やします。その後、活性化されたNK細胞を静脈点滴により患者さまに投与します。
1クールの治療期間は3か月で、患者さまは2週間ごとに採血と点滴投与を計6回受けていただきます。
※多価樹状細胞ワクチン療法と併用する場合は、1クール5回の投与になります。
※多価樹状細胞ワクチン療法と併用して行う場合は採血は不要です。(この技術は世界11カ国・地域で特許を取得しています。)
経過観察と治療の評価
投与直後、投与から3か月後・6カ月後・1年後、その後は1年毎に治療後5年にわたり、経過をみる目的で、ご容態について問い合わせや、来院による問診・診察、血液検査をさせていただきます。
経過観察をしながら、治療評価を行い、今後の方針を立てていきます。
副作用
- 患者さま自身の免疫細胞と免疫システムを利用するため、副作用はほとんどありません。
これまで、CTCAE v5.0によるGrade 3以上の重篤な副作用が起こったケースはありません。 - 可能性のある有害事象として発疹、アレルギー・肝機能障害、ショックが挙げられます。ごく稀に、投与後数時間内に強い免疫反応により、悪寒や37~38度の発熱が起こることがありますが、半日ほどで治まります。また、一時的に注射部位が赤く腫れることがあります。
治療費
初診料 | サービスにより無料 | |
---|---|---|
血液検査 | 治療前検査及び1クール終了後評価検査(計2回) (成人病セット, 感染症, 腫瘍マーカー, CTCカウント, cfDNA濃度, T細胞応答サイトカイン検査) |
110,000円 |
活性NK細胞療法 |
264,000円(1回投与) |
- がん予防目的での治療の場合、血液検査は治療前検査のみとなります。治療前検査の内容は成人病セット, 感染症, 腫瘍マーカー検査で、費用は22,000円(税込)となります。
- 健康保険適用外の診療のため、全額自己負担となります。
- 価格は技術の進展とともに、予告なく変更する場合がありますことを、予めご了承ください。
よくある質問
NK細胞療法はどんな方に適していますか?
標準治療を終えた後に再発予防として、がん予防として、または体力的に標準治療が難しい方、標準治療に適応がない方に選ばれています。
当院ではセカンドオピニオンを含め、患者さまの状態に合わせた個別の治療計画をご提案しています。
NK細胞療法に副作用はありますか?
これまで当院で実施した症例では、一時的な発熱や倦怠感など軽度の副作用がありましたが、半日程度で回復されます。
治療前には医師がリスクや注意点を丁寧にご説明いたしますので、ご安心ください。
NK細胞療法は健康保険適用になりますか?
自由診療のため、健康保険適用外となります。
当院では初回カウンセリング時に、費用の内訳を明確にご提示し、納得いただいたうえで治療を開始していただけます。